多重債務者の救済について懸念されている。現在、多重債務者の中で返済困難な状態に陥っている人は、少なく見積もっても150万~200万人は存在するといわれている。個人の自己破産申立件数は、2003年をピークにやや減少してきているが、それでも2005年は18万件を超えている。2005年の自殺者数は3万2552人であるが、このうち経済・生活苦による自殺者数は7756人となっている。
このように、深刻な多重債務問題を生み出している背景には、クレジット・サラ金・個人ローンの利用者急増があげられる。大手サラ金は、銀行から年2パーセント以下の低金利で資金調達をすることにより、年25~29.2パーセントもの高金利で貸出しを行うから、莫大な利鞘が生じることになり、貸せば貸すほど利益が上がる仕組みになっている。つまり、少々の貸倒れは高金利が吸収してしまうので、いきおい利用者の支払能力を無視した過剰融資が横行するというわけである。
一時的な生活苦をきっかけにサラ金などを利用する。その返済から逃れるためにさらに他の金融機関からお金を借りてその返済に充てる。そのようなことを繰り返すうちに債務が増え、多重債務が生じてしまうのである。このような多重債務者をセーフティネットで救うことができるのだろうか?